グライエン・グラスマン
グライエン・グラスマン
Graien Grusman

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政界で「ウィザード」と呼ばれるタカ派の重鎮政治家。<br /> タカ派という事で悪い印象に見られがちであるが、私利私欲では行動せず、地球圏の防衛に対する信念も嘘偽りの無い本物である。また、政治的手腕も優れており、地球圏防衛という最大の目的の為には、ケネス・ギャレットの様にクセのある軍人や、戦争商人であるミツコ・イスルギもうまく利用していこうとする等、柔軟な思考も持ち合わせている。鋼龍戦隊に関しても、その特異性というよりも彼等が対立関係にある者達の庇護下にあるという「状況」から危険視しているに過ぎず、DC戦争の頃より数多くの戦果を挙げて地球圏を守り抜いてきたその功績自体は高く評価している。<br /> DC戦争開戦以前は、ビアン・ゾルダークとマイヤー・V・ブランシュタインと同じく、異星人の対策に関して徹底抗戦の主張をしていたのだが、政敵でありEOT特別審議会の議長でもあるカール・シュトレーゼマンの影響力が原因で思う様にいかず、結果的にDC戦争の勃発やL5戦役における地球側の多大な被害へと繋がってしまう事になっている。<br /> シュトレーゼマンが死亡したL5戦役後は影響力を強めていく事になり、ミッドクリッド大統領に対して政治的工作を行い、彼の東京宣言で、異星人の存在を公にさせている。しかし、イージス計画では軍備増強を進めつつも、ブライアンの方針は「異星人との戦いを可能な限り回避する」という、ある種の現実の見えていない理想主義に傾倒したものとなっており、既に異星人の侵略で地球側が深刻な被害を受けていた事実を重く受け止めていたグラスマンからしてみれば、弱腰な姿勢にしか映らなかった。その結果、地球圏の防衛を目指した本格的な軍事政権を樹立するべく、インスペクター事件の中期にて、クーデター「ミッション・ハルパー」を起こし、ブライアンを追い落とす形で自ら大統領に就任。ギリアム・イェーガーが指摘した通り、ビアンやマイヤーの(表向きの)主張が、皮肉な形で達成されたことになる。<br /> 修羅の乱後、ニブハル・ムブハルの提案を受けて、大統領直属の特殊作戦部隊「ガイアセイバーズ」を設立。彼らによって地球に襲撃を仕掛けてきたゲスト軍が撃退された後、「地球を護る新たな剣」として喧伝する。その一方で鋼龍戦隊の能力を再評価しており、保険という形で存続させる事を決断しているのだが、ルイーナが出現した直後にアルテウル・シュタインベックの謀略によって鋼龍戦隊が本気で抵抗している偽の映像を見せられた上に、無人のレイディバードで戦場へと放り込まれてしまい、最後は彼等に罪を被せる形で暗殺されてしまう事になった。<br /> 後にアルテウルの正体がL5戦役の黒幕である異星人ユーゼス・ゴッツォであり、連邦政府の中枢に異星人の介入を許し、ガイアセイバーズが地球戦力でありながら倒すべき筈の侵略者の尖兵として利用されていたという衝撃の事実が判明。生存しているガイアセイバーズの関係者は全員逮捕され、グライエンに協力していたケネスも失脚し、彼の樹立した政権はあまりにも皮肉な形で倒壊してしまった。