声 - 能登麻美子<br /> 演 - 高田里穂<br /> 白薔薇のつぼみ(ロサ・ギガンティア・アン・ブゥトン)→白薔薇さま(ロサ・ギガンティア)<br /> 祐巳、由乃と同学年で、1年生の時は祐巳、蔦子、桂などと、2年生では桂などと同じクラス。聖の妹で、乃梨子の姉。2年生にして白薔薇さまとなる。ウェーブのかかった長い髪、フランス人形を思わせる柔らかい顔立ちが特徴。穏やかでおっとりとした性格だが、芯はしっかりとしている。育った環境の影響からか、嗜好はむしろ和風寄りで、銀杏や百合根が好物という女子高校生としては一風変わった側面を持つ。環境整備委員会所属。<br /> H市にある小寓寺の住職の娘(正確には孫)だが、12歳でカトリックの教えに目覚めたことから父親に諭されてリリアンに入学した。本人は敬虔なクリスチャンだが、家の事情からミッション系の学校に通っていることに罪悪感を持っており、実家のことが知られたら自主退学する覚悟までしていた。それゆえリリアンでは自ら垣根を作り、努めて友達を求めないようにしていた。その辺りが「きれいで頭が良くて優しくて、同い年とは思えないほどしっかりしている(祐巳談)」というイメージを自ら作り上げる結果となっていた。<br /> 高等部入学直後に聖と出会い、山百合会のアシスタントとなる。実は2学期に祥子から姉妹の申し入れを受けていたのだが、その返事をする前に、聖に半ば強引に連れ出され聖の妹となったため、祥子の申し入れは断った形となった。<br /> 特技は日本舞踊で、名取である(流派・名取名は不明)。またピアノの名手であり、アヴェ・マリアなら暗譜で弾けるほど。本人はリリアン入学以来学校でピアノを演奏した覚えは無いのだが、蟹名静のクラスメイトや、入学間もない乃梨子のクラスメイトは何故かこの事実を知っていた。ちなみに由乃も薔薇様を送る会でピアニカを演奏するように頼んでいる。僧侶の資格を持ち、菓子作りの得意な兄(血縁上は叔父 現在家出中)がいる。<br /> 姉の聖とは2学年離れているため、2年生ながら薔薇さまとなり、さらに2年生3学期の生徒会役員選挙で当選して2年連続で薔薇さまとなる。頭脳明晰でしっかりした自分の意志を持っているが、大切な人たちのこととなると臆病になりしばしば迷走していて、感じたままに行動できる由乃や祐巳を羨ましく思っている。本人は自分のことを「父親と似ても似つかない面白みの無い人間」と分析しているが、乃梨子と出会ってからは俄然前向きになり、学校のイベントを「いかに面白くするか」積極的に実践している。<br /> なお、『キラキラまわる』において、本当の両親は彼女の乳幼児期に亡くなっていること、現在の両親は、本来ならば彼女の祖父母に当る存在であることを乃梨子に告げている。